長崎の賃貸市場
2015年度は、日本の住宅事情の一大転換期です。人口はすでに減少傾向ですが、住宅戸数に直結する”世帯数”が減少トレンドを示すことが予期されています。つまり実需が縮小します。住宅供給は本来、スクラップ・アンド・ビルドの周期を加味したところで、いささか供給過剰気味の傾向を示すものです。現状では、マンション供給にその傾向が見受けられます。その一方で、戸建て住戸の需要が大きく減少するわけでもありません。
いよいよ賃貸物件の契約です。いろんな書面にサインし、印鑑を押します。契約書(案)、重要事項説明書、家財保険、家賃保証、個人情報保護についての受取り確認書などが代表的です。通常は、連帯保証人の方の署名捺印による保証を頂くので、契約書類はその日に持ち帰っていただくことも多いものです。費用については、契約当月家賃、契約翌月家賃、敷金数カ月分、仲介手数料などが代表的ですが、この頃は長崎でも、礼金が増えてきました。その他に”〇〇消毒費”、”ハウスクリーニング費用”などを請求されることがあります。
契約に係る留意点などは、他のサイトにお任せします。ここでは管理人が気になる点をお話しします。
重要事項説明書は、宅建業者が借主に交付する書面です。法定で最低限必要な内容は、網羅されています。契約書と重複する部分もかなりあります。相当な分量になりますので、一般的には30分から1時間、定期借家であれば1.5時間ほどの説明の時間が必要です。現在、この説明をウェブ上でもできるように社会実験が準備されています。管理人は、この件に関して必ずしも反対の立場は取りません。重要事項説明書に関しては、これまで売買の方でも取り上げてきましたから、ここではこの新しい流れについてお話をします。
入居審査は家主がしますが、一昔前までは、実際には入居申込書を一読するくらいが関の山でした。最低でも敷金3か月分に連帯保証人2名が当たり前でした。どちらかといえば連帯保証人の方が重要で、一定の所得が見込める方でないと契約そのものをお断りすることもありました。年金受給者も敬遠されました。ところが賃貸住宅の需給バランスが逆転しているこの頃は、担保金(敷金)や連帯保証人についてあまりにうるさく言うと貸し出せないものです。
借りるときに、契約内容を確認しますが、どこをどう見たら良いのでしょうか?行政の指導は、消費者保護を建前にしていて”微に入り細を穿つこと”を求めます。許認可業者ですから、宅建業者はそれに従うことになります。残念ながら複雑すぎて、一見して内容を把握できる契約書は見当たらないのが現状です。
そこで保険契約の場合と比べてみましょう。保険にも不動産賃貸取引にも「重要事項説明義務」があります。
入居申込書と媒介契約書の関係は、微妙です。賃貸においては媒介契約書作成が法定されていないため、省略する宅建業者さんも多いようです。実際のところ、入居申込書を提出する方は、その後の家主審査があるものの、おおむね契約まで至ります。もうすでにゴールが見えているので、必要ないのかもしれません。ただし、仲介手数料を頂く根拠は「媒介契約」にありますから、口頭や入居申込書に報酬額を明記するだけでよいものか悩ましいところです。
アパート、賃貸マンション、貸家、借地、など様々な物件をどのように探索しますか?
是非この順番で進めてみてください。
アパートなどの借り換えのときに、タイミングを誤ると、割と大きな出費に繋がります。まず前契約を終了させるためには、通常、1か月前に予告してその時が来たら、又は、1か月分の家賃を支払ったらその間いつでも契約を終了させることができるようになっているものです。新契約を開始するためには、「申込みと承諾」、「契約」、「当初必要費用の支払」の三点が完了した上に、貸主側がする室内清掃などの準備期間が必要になります。その後の引渡しになります。
売主にとって決済は、必要な書類等はあるものの、事前に準備してしまえば、あとは待つだけといったところです。このころにはきっと、税金関係のことが頭をよぎっていることでしょう。管理人は、税務署に行って尋ねるのが最上であると思っています。確定申告もしたことが無いのに、ひどく怖がっている方をたまに見かけます。大丈夫です。税務署は、庶民の味方です。