物件を貸すとき、不動産会社に依頼することが多いものです。ただこれは、法的には2つのことをお願いしています。一つは、媒介(仲介)、つまり借主を探索し契約まで至る部分です。もう一つは、建物賃貸管理です。前者は、宅建業法に規定されるもので、宅建業の免許が無ければ自己物件(所有権、又は転借権等)しか広告等できません。後者は、業界業法は無く、だれでも参画可能です。この頃は、大変高い売上高を上げる会社も登場しています。
媒介契約は、宅建業者にとって収益の源泉を約束頂ける書面です。売買においてはその締結と書面の交付が義務付けられています。ところが賃貸においては、媒介契約書の交付は、義務付けられていません。不動産取引に何かと介入癖のある国交省でも、流石に無用であるとでも判断したのでしょうか。あるいは、消費者(借主)の損失は最大で賃料1か月分に限定されるので、特別に保護しなくとも社会インパクトが大きくないとでも考えたのでしょうか。
また売買の媒介契約の契約期間は、3カ月以内に限定されています。賃貸の場合は、期間を定める規定そのものがありません。従って通常は、管理契約の中で賃貸契約管理などの項目を設け、管理契約そのものの中に含めてしまいます。あるいは、確かにその業務内容や質が大きく違うものですから、両者を全く別契約にすることもあります。ただこの時でも、契約期間は1年間2年間など同じにすることが選択されるようです。
管理契約書は、①賃料等収受、②建物管理、③清掃管理、④苦情受付などの項目に分かれます。この中に”賃貸契約管理”などの名目で媒介契約が結ばれます。①は、大家さん自ら行うこともできます。②は、雨漏りや電球の取替など修理関係です。③は、”清掃”そのままですが、手を抜くと入居率に響きます。④は、もちろん一番厄介なところです。第三者的な立場で管理業者が対応する方が解決の選択肢が増えそうです。
管理料は、その契約内容にもよりますが、総賃料の5%程度が相場のようです。我々業者としては、①の賃料等収受が最も神経を使います。管理人などは積極的に、大家さんが直接の管理をされることを推奨しています。①無しで4%ほどを見積もることが多いものです。「くらし スエヨシ」では、賃貸管理システム「スエヨシスタイル」を準備しています。お問い合せよりご用命ください。