売るとき、重要事項説明書

135304売るときの「重要事項説明書(35条書面)」は、宅建業者が買主に交付する書面です。取引の内容を詳しくまた分かりやすく説明してあります。これまでも、今後はさらに売主に課される”買主の目的を達成させる義務のようなもの”が進展することは逐次述べてきました。35条書面に目を通すことは、売主にとって重要な意味を持つようになったことは、管理人のブログをご覧の方は”ピン”と来ていただけることでしょう。

実はこの”ピン”とくるというのが重要です。ある意味プロと素人の差です。宅建業者に課された法的義務のある書面に本来コミットメントする必要はないのかもしれません。責任は宅建業者にあるのですから。しかし、宅建業者は、売主から委任を受けて仲介業務をするのですから、固いことを言うと受任者(宅建業者)の行為は委任者(売主)の指示指導の下に行われるので、委任者(売主)に一定の責任があることは明白です。

その責任の中で、とりわけ大きい部分は、”売主しか知りえない事柄”です。使用していなければ気づかないような不動産の状況、登記にない権利関係、近隣の様子、特別な騒音や悪臭、心理的瑕疵などが考えられます。他にも”取引方法”は改めて宅建業者と打ち合わせをすることができる重要な機会になるでしょう。賃貸ではあまり見かけませんが、売買の場合は売主が35条書面に目を通したときにサインと押印を求められます。宅建業者の責任が転嫁されるのではないかというご懸念は無用です。このことをもって宅建業者の責任が軽くなることは考えにくいものです。それよりも売主が「物件・設備告知書」と合わせて誠実に知り得ていることは全て買主に申し伝えましたよという証拠の書面になります。もし不安があるようでしたら、「公認 不動産コンサルティングマスター」でも探して、セカンドオピニオンを得ることをお薦めします。

不動産売却カテゴリーの記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です