新築の場合に一般的なアパートや賃貸マンションの家賃は、その建築費や土地取得費に税金などを勘案して計算します。つまり原価積み上げ方式を基本として、ランニングコストを計測し、減価償却費を注視しながら長期の収支バランスを予測するものです。ただし、そうして算出した賃料において、満室あるいは空室率を10%程度以内に抑えることができるかは、市場性の問題になります。現実的には、どのような物件を供給すればいくらの賃料を支払ってもらえるのかという”マーケットイン思考”で計画を立てることが重要です。
月別アーカイブ: 7月 2015
貸すとき、どの不動産会社に依頼するか?
借りるとき、契約締結・費用の支払い
いよいよ賃貸物件の契約です。いろんな書面にサインし、印鑑を押します。契約書(案)、重要事項説明書、家財保険、家賃保証、個人情報保護についての受取り確認書などが代表的です。通常は、連帯保証人の方の署名捺印による保証を頂くので、契約書類はその日に持ち帰っていただくことも多いものです。費用については、契約当月家賃、契約翌月家賃、敷金数カ月分、仲介手数料などが代表的ですが、この頃は長崎でも、礼金が増えてきました。その他に”〇〇消毒費”、”ハウスクリーニング費用”などを請求されることがあります。
契約に係る留意点などは、他のサイトにお任せします。ここでは管理人が気になる点をお話しします。
借りるとき、重要事項説明書
重要事項説明書は、宅建業者が借主に交付する書面です。法定で最低限必要な内容は、網羅されています。契約書と重複する部分もかなりあります。相当な分量になりますので、一般的には30分から1時間、定期借家であれば1.5時間ほどの説明の時間が必要です。現在、この説明をウェブ上でもできるように社会実験が準備されています。管理人は、この件に関して必ずしも反対の立場は取りません。重要事項説明書に関しては、これまで売買の方でも取り上げてきましたから、ここではこの新しい流れについてお話をします。
入居審査・家賃保証会社
入居審査は家主がしますが、一昔前までは、実際には入居申込書を一読するくらいが関の山でした。最低でも敷金3か月分に連帯保証人2名が当たり前でした。どちらかといえば連帯保証人の方が重要で、一定の所得が見込める方でないと契約そのものをお断りすることもありました。年金受給者も敬遠されました。ところが賃貸住宅の需給バランスが逆転しているこの頃は、担保金(敷金)や連帯保証人についてあまりにうるさく言うと貸し出せないものです。
借りるとき、契約内容の確認方法
借りるときに、契約内容を確認しますが、どこをどう見たら良いのでしょうか?行政の指導は、消費者保護を建前にしていて”微に入り細を穿つこと”を求めます。許認可業者ですから、宅建業者はそれに従うことになります。残念ながら複雑すぎて、一見して内容を把握できる契約書は見当たらないのが現状です。
そこで保険契約の場合と比べてみましょう。保険にも不動産賃貸取引にも「重要事項説明義務」があります。
入居申込書・媒介契約書
入居申込書と媒介契約書の関係は、微妙です。賃貸においては媒介契約書作成が法定されていないため、省略する宅建業者さんも多いようです。実際のところ、入居申込書を提出する方は、その後の家主審査があるものの、おおむね契約まで至ります。もうすでにゴールが見えているので、必要ないのかもしれません。ただし、仲介手数料を頂く根拠は「媒介契約」にありますから、口頭や入居申込書に報酬額を明記するだけでよいものか悩ましいところです。
不動産会社に電話する前に!
アパート、賃貸マンション、貸家、借地、など様々な物件をどのように探索しますか?
- 自ら希望のエリアを歩く
- ネット検索
- チラシ、雑誌などの利用
- 地元の不動産会社を訪ねる
是非この順番で進めてみてください。