管理人も所属する”日本FP協会”のHPに興味深いコンテンツがあります。その名も「ライフプラン診断」です。9つの質問に答えるだけです。収入、支出、貯蓄残高のバランスを確認できます。まずはお試し願います。内部のプログラムがどのように組まれているのかよくわかりませんが、貯蓄残高がマイナスになってもあまり気にしないでください。
それぞれの要素の金額設定は、多分、何がしかの平均値等を必ず使い切る設定になっているのでしょう。子育て期間の設定もできないのですから、まさに目安だと思ってください。
ただ今回取り上げたのは、収入と支出のバランスだけでなく、その差額である貯蓄残高が重要であることをご理解いただきたかったものです。その意味では、十分に説得性があります。結論的には、貯蓄残高がマイナスにならずに90歳ぐらいまで生活できれば良いものです。子育て費用の内の学費は、奨学金を利用できるかもしれません。住居費に至っては、これだけ空家があって尚且つ増加の一途であるのですから、贅沢せずに引っ越したってよいのです。
最近の傾向として、子育て終了(子が就職する)の後になって、持ち家の広さに困惑するというご相談が目立ちます。マンションならまだ室内階段が無いことが多いものですが、戸建ては2F建が主流です。掃除や洗濯物を干すことが困難になったりします。また20年くらい生活していると考えれば、丁度リフォームの時期を迎えているかもしれません。それなりの費用が必要で、もし支出するならその住居に少なくとも後10年若しくは定年までは暮らすことになるのでしょうか。この時点ですぐに売却という話にはならないものです。理由は、子供が返ってくる場所がなくなるからでしょう。
このようにライフプランニングは、極めて個人的な思いや主義のようなものに左右される部分があります。冒頭でご紹介した「ライフプラン診断」については、標準的な計算であることをご理解ください。面白い見方としては、老後の支出を年金等で賄えれば、左程心配はいらないといった部分です。公務員やサラリーマンで一定以上の年収があれば大丈夫なのでしょう。無駄遣いせずに、子育てを乗り切ればよいのです。転勤のことを考えると、持ち家はセカンドオプションになるでしょう。定年後に若干広めの平屋を購入すれば、終の棲家になるものです。
管理人には、世間やマスコミが騒ぐほどに、所得格差が広がっているという実感はありません。どちらかといえば、”広がる”でなく”固定化”しているように思います。東京一極集中もこれに拍車をかけています。「東京に非ずんば、日本に非ず」という雰囲気がありますから、地方から若者がこれといった目的もなく出ていきます。地方は疲弊の一途をたどり、経済の基礎になる人口が減少するのですから、何を始めてもうまくいかないという感が否めません。地方においては、既得権益そのものが幅を利かせます。東京では、スタートラインとしてはかなり後方から出発しなければならない地方出身者が更に既得権益と対峙しなければならない現実があります。
情報インフラ(光通信など)の整備は、その国の国力を平準化する役割を担うという説がありましたが、どうやら今の時点では違っているようです。もしかしたら今後は、居住地域別のライフプランニングにまつわる各種の指数などを利用しなければいけなくなるかもしれません。唯一同じような金額になるのが子育て(学費込)費用で、東京は塾などの費用が高く、地方は仕送り家賃が高くつくために同じような価格になるなど予想することは、無理があるとは言えない気がします。