借りるとき、契約締結・費用の支払い

9ecf82f8cb0513861e36ede57b8a50e0_sいよいよ賃貸物件の契約です。いろんな書面にサインし、印鑑を押します。契約書(案)、重要事項説明書、家財保険、家賃保証、個人情報保護についての受取り確認書などが代表的です。通常は、連帯保証人の方の署名捺印による保証を頂くので、契約書類はその日に持ち帰っていただくことも多いものです。費用については、契約当月家賃、契約翌月家賃、敷金数カ月分、仲介手数料などが代表的ですが、この頃は長崎でも、礼金が増えてきました。その他に”〇〇消毒費”、”ハウスクリーニング費用”などを請求されることがあります。

契約に係る留意点などは、他のサイトにお任せします。ここでは管理人が気になる点をお話しします。

一般的に居住用物件の場合は、内装・建具等を造作することはできません。事務所・店舗は造作できることが多いですが、退去時には撤去し原状復帰することになります。事業用の場合、借主について消費者保護法の適応がないので、造作買取請求権を完全に排除されることが多いようです。
ちなみに、造作買取請求権は、借主が消費者の場合は、完全には排除できないと解されています。しかし、①貸主の承諾が無いものは請求できないし、②承諾があっても、原則として現に有益な残存部分についてのみ請求できるのです。
また借地借家法の強行規定でないので、造作買取請求権一部排除の特約は有効になります。加えて、借主が造作を申し出る度に貸主が承諾料を請求することは完全に有効です。金額の過多は公序良俗、信義則の原則に則ればよいものです。従って、居住用物件において借主が造作をすることはお勧めしません。貸主も安易に造作の承諾をしないことが混乱回避の常道です。

有益費と必要費、造作と修理の関係などは、法的に色分けすることがかなり難しいものです。法的にとは、「言葉や文章にする」ということにもなります。例えば、畳の表替え、襖・障子張替え、室内清掃などは、本来、借主が貸主の承諾なしにする修繕です。ほとんどの契約書に明記されています。ただし、最初の入居時は、これまでは貸主がその部分をサービスで行ってきました。しかしこの頃は、そのサービスは当然の権利とするが、退去時には汚れたまま修繕をせずにいることを良しとする風潮が見受けられます。いわゆる東京ルールは、九州・長崎にはなじみません。ただ行政指導もあり敷金の実費精算項目がかなり厳しく制限される中では、冒頭の”〇〇消毒費”、”ハウスクリーニング費用”などの契約時の請求(条件)もやむを得ないのかもしれません。

最後に、カギの交換費用についてです。議論はたくさんあるものの、管理人は一つの答えを導き出しています。最低限の機能のカギであっても、新旧を問わず設置してさえいれば、貸主は管理責任を問われることは無いでしょう。すると通常は、賃貸物件のカギは比較的廉価で機能も劣り、使いまわされている可能性もあります。
借主は、議論の余地なく、カギを交換すべきです。自らの判断で自らのために交換するのですから、費用は自らが負担します。また先ほどの造作や有益費の観点からは、借主が設置したカギは、退去時に取り外して、元のカギを設置すればよいでしょう。そのカギは次の部屋で利用することができるかもしれません。
退去時にそのままにしておくから残存価値を返してほしいと申し出ても、カギの交換費用は、もともと廉価ですからいくらも戻ってきません。およそ1.5万円の初期費用を惜しんだあまりに、窃盗犯に玄関から堂々と侵入されていては、身も蓋もない話です。ただ借主本人が既設のカギで良いと判断するのであれば、そのままご利用になればよいものです。
ただし、分譲マンションを賃貸するときなどに、既設の高価なカギについては、入居時には貸主が手当てをすることをお薦めします。廉価なものに交換されたり、カード式や網膜認識など突き抜けた機能のものを設置されては迷惑だからです。なんにでも適正な程度というのはあるものです。

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